どうなると眠くなるの?
人の体温は計る場所によって異なり、体の中心部の体温である深部体温は37℃くらい、皮膚表面の体温である皮膚温は32℃くらいです。人はこの深部体温がスムーズに下がると眠くなります。赤ちゃんは眠くなると手足が温かくなりますが、体の中心から熱を逃がすために血管が拡張して血流を増加させているので、温かくなるのです。これは大人も一緒。つまり、血流に乗ってくる体の中心からの熱を効果的に奪い取れば、深部体温が下がって眠くなるのです。この時に、副交感神経を優位にさせるのがコツ。温めすぎて汗をかくと、交感神経が優位になるので目が覚めてしまいます クールダウン浴のお湯は、深部体温より低く、皮膚温より高い33~36℃。このぬるめのお湯に浸かると、皮膚表面は温まって血行が良くなって副交感神経が優位になります。血液が熱を放出しながら流れるので深部体温は下がり、汗をかくことなく眠くなります。高齢者と子どもは入浴の水位と時間が違う
クールダウン浴は年齢によって入浴の水位と時間が違います。「入浴の水位を大人は胸まで、高齢者や子どもはみぞおちまでに。入浴時間は10~20分程度だが、子どもは10分前後に留めてほしい」と野中さん。高齢者は心臓や血管などの循環系が弱くなり、直接、心臓に水圧がかかると負担が大きいので、心臓の下端にあたるみぞおちまでに。身体の小さい子どもは短時間でOK。大人が子どもと一緒に上がりたい時には、胸より深く、わきが浸かるくらいまで浸かってください。短時間で効果があります。